皮膚真菌検査の算定ミスは、半年でレセプト5万円単位の減点につながりますよ。
皮膚真菌検査の算定を考えるとき、まず押さえたいのがD017「排泄物、滲出物又は分泌物の細菌顕微鏡検査」の枠組みです。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points/)
この中で真菌検査は「その他のもの」として61点が設定されており、実施料に加えて微生物学的検査判断料150点が別に算定されます。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points-table/)
つまり、真菌塗抹鏡検を1回行うと、検査61点+判断料150点=計211点が基本になるイメージです。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points/)
3割負担の患者なら自己負担は約630円前後で、コンビニ弁当2つ分くらいの感覚ですね。
金額感を知ると、患者説明もしやすくなります。
一方で、真菌塗抹については「染色の有無及び方法の如何にかかわらず、また、これら各種の方法を2以上用いた場合であっても、1回として算定」と明記されています。 data.medience.co(https://data.medience.co.jp/guide/guide-11010016.html)
KOH法に加えてグラム染色や墨汁染色を組み合わせても、同一検体では算定は1回分という扱いです。 uwb01.bml.co(https://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3803264)
つまり、異なる染色を重ねたからといって回数を増やして請求することはできません。
染色を変えても1回ということですね。
さらに、「症状等から同一起因菌によると判断される場合」で異なる複数部位から検体を採取しても、「主たる部位又は1箇所のみ」の算定とされます。 falco.co(https://www.falco.co.jp/rinsyo/detail/060915.html)
例えば同日に足白癬と体部白癬を疑ってヒフカン検査を2か所行っても、同一白癬菌が疑われるなら61点は1回だけです。 falco.co(https://www.falco.co.jp/rinsyo/detail/060915.html)
「部位を増やせばその分点数も増える」と考えていると、レセプト査定でまとめて減点されるリスクにつながります。
部位数と算定回数は比例しないことがポイントです。
この点だけ覚えておけばOKです。
この回数制限は、検査会社のオーダーシステムを使う場合にも同様です。 data.medience.co(https://data.medience.co.jp/guide/guide-11010016.html)
オーダー画面上は複数部位入力が可能でも、診療報酬上は「真菌塗抹1回」として請求するのが原則になります。 data.medience.co(https://data.medience.co.jp/guide/guide-11010016.html)
そのため、電子カルテのオーダーセットには「主たる部位のみ算定」などのコメントを入れておくと、スタッフ間の認識ズレを防ぎやすくなります。
こうした設定は、将来の一括査定を防ぐ保険になります。
つまりルールの見える化が基本です。
爪白癬の診療では、KOH直接鏡検だけでなく「白癬菌抗原定性」の保険算定も大きなテーマになっています。 medience.co(https://www.medience.co.jp/clinical/information/parts/pdf/22-05.pdf)
この検査は、KOH直接鏡検とは別枠で算定可能ですが、どんな患者にも自由に追加してよいわけではありません。 shaho.co(https://www.shaho.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/110026_040207.pdf)
算定できるのは、「KOH直接鏡検が陰性だが、臨床所見から爪白癬が疑われる場合」または「KOH直接鏡検を実施できない場合」のいずれかに限られます。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
適応がかなり絞られているということですね。
前者の場合は「本検査を実施した医学的な必要性」を、後者の場合は「KOH直接鏡検を実施できない理由」をレセプトの摘要欄に記載することが求められます。 medience.co(https://www.medience.co.jp/clinical/information/parts/pdf/22-05.pdf)
例えば「厚い爪甲のためKOHで十分な標本採取が困難」「高齢で在宅採血のみ可能なためKOH装置なし」など、具体的な事情を書いておく必要があります。 shaho.co(https://www.shaho.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/110026_040207.pdf)
単に「患者希望のため」などとすると、審査側から算定根拠を疑われる可能性があります。
摘要欄は保険者への説明書というイメージです。
摘要に注意すれば大丈夫です。
白癬菌抗原定性は、新しいだけあって点数も比較的高めに設定されています。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
1回あたりの点数は地域や改定で変わりますが、同じ外来日でKOHと抗原定性を「セットで毎回」行ってしまうと、1か月で数千点単位の過剰請求になりかねません。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
3割負担なら患者の自己負担も2000~3000円程度増えることになり、「毎回こんなに検査がいるのか」という不信感にもつながります。
検査オーダーは「必要なときに必要なだけ」を意識したいところです。
結論は適応を守ることです。
抗原定性キットは、外来の検査スペースが限られたクリニックでも導入しやすい反面、スタッフが「KOHが陰性だったら自動で追加」と思い込むと、ルーチン化しやすいのが難点です。 medience.co(https://www.medience.co.jp/clinical/information/parts/pdf/22-05.pdf)
リスクを減らすには、「抗原定性は月1回まで」「KOHで臨床的に疑わしい症例のみ」など、院内ローカルルールを明文化しておくと良いでしょう。 medience.co(https://www.medience.co.jp/clinical/information/parts/pdf/22-05.pdf)
こうしたルールは、月1回のレセプトチェック時に簡単にモニタリングできます。
運用の枠を決めてからキットを採用するのが安全です。
つまり運用設計が条件です。
「部位ごとの算定ができる処置・検査」と、「1回としてしか算定できないもの」が混在しているのが皮膚科保険診療のややこしい点です。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
例えば、ツァンク試験は「1部位につき」と注釈があり、部位ごとの算定が原則であることが明記されています。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
一方で真菌塗抹検査は、先ほど触れたように「同一起因菌と考えられる複数部位からの検体採取でも1回算定」というルールです。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points/)
この違いを混同すると、審査側との認識ズレが生まれます。
似ているようで算定ルールは別物ということですね。
具体例を挙げると、足白癬が両足・足趾間に広範囲にある患者で、右足趾間と左足底の2か所から検体を採取したケースを考えます。
臨床的には同じ白癬菌による感染が強く疑われるため、診療報酬上は「D017 真菌検査 1回分」として算定するのが原則です。 falco.co(https://www.falco.co.jp/rinsyo/detail/060915.html)
ここで2回分請求してしまうと、後から部位ごとの査定で戻される可能性が高くなります。 falco.co(https://www.falco.co.jp/rinsyo/detail/060915.html)
審査機関によっては、過去数か月分をさかのぼって一括返戻することもあります。
痛いですね。
一方、「同日起因菌が明らかに異なると考えられるケース」が問題になります。
例えば、爪白癬が疑われる足趾と、カンジダ性間擦疹が疑われる鼠径部の両方で真菌検査を行うケースです。
厳密には起因菌が違う可能性が高いのですが、通知上は「症状等から同一起因菌と判断される場合は1回算定」と書かれているだけで、「起因菌が違えば必ず2回算定」とは書かれていません。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points/)
ここは地域や審査機関ごとの判断差が出やすいグレーゾーンです。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
つまり地域差があるということですね。
このようなケースでは、安易に2回算定するのではなく、(1)診療報酬点数表の解釈、(2)都道府県の審査委員会の傾向、(3)学会や専門誌のQ&Aを確認しておくと安心です。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
最近は皮膚科医向けのブログや勉強会スライドで、「部位ごとの算定、できる?できない?」といった形で具体的な解説が出ており、それらを院内勉強会に活用するのも有用です。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
現場では、1例ごとに審査機関へ照会する時間はなかなか取れません。
信頼できる二次情報をいくつか持っておくと楽になります。
結論は情報源の確保です。
「部位ごとの算定」に関する良い教訓として、処置系の算定ルールをあえて見比べるのもおすすめです。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
例えば、皮膚生検や切開排膿などは「1箇所につき」が明記されており、複数部位であれば2回算定が原則になります。 hihunaika(https://hihunaika.net/2024/05/31/buigotosantei/)
これと真菌検査の「主たる部位のみ」の違いを、院内で表にして掲示しておくと、スタッフの迷いが減ります。
視覚的な一覧は、忙しい外来で特に力を発揮します。
これは使えそうです。
皮膚真菌検査の請求では、検査そのものの点数だけでなく、「検査判断料」と「外来迅速検査加算」の扱いも重要です。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
真菌検査では、微生物学的検査判断料150点が1日1回算定でき、複数の真菌検査を同日に行っても判断料は1回までというのが基本ルールです。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points-table/)
一般的なクリニックでは、1日の検査構成を考えると、1回の外来で判断料を取り損ねると月に数千点のロスになり得ます。
判断料の取り扱いは意外と侮れません。
判断料が基本です。
外来迅速検査加算は、検体検査結果を当日中に説明した場合に算定できる加算で、真菌検査の一部も対象になります。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
例えば、あるクリニックでは「検査料+判断料+外来迅速加算」で221点となり、3割負担で663円、1割負担で221円という具体例を示しています。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
この数字を把握しておくと、「今日は爪のカビ検査とその場での結果説明があるので、自己負担はだいたい数百円です」と患者に説明しやすくなります。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
費用説明がスムーズだと、検査の納得度も上がります。
つまり事前説明が有効です。
一方で、外来迅速検査加算には「当日結果の説明」「検査の種類」など、いくつかの条件があります。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
真菌培養検査など、数日~数週間かかる検査では加算対象にならないため、「培養にも外来迅速検査加算を付けてしまう」といったミスは避けなければなりません。 setagaya-hifuka(https://setagaya-hifuka.jp/inspection.html)
KOH直接鏡検のように、数分~数十分で結果がわかる検査だけが対象という意識でいると、運用を誤りにくくなります。 uwb01.bml.co(https://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3803264)
検査の性質と加算の条件をセットで覚えるのがコツです。
加算の条件なら違反になりません。
レセコンや電子カルテ側で、「真菌鏡検+外来迅速検査加算+検査判断料」のセットオーダーを作っておくと、取り忘れと付け過ぎの両方を減らせます。
ただし、真菌培養を同時にオーダーするテンプレートでは、外来迅速検査加算が自動で付かないように条件分岐しておくのが理想です。
この一手間で、年間数万点レベルの請求のブレを抑えられる可能性があります。
システム設定は時間がかかりますが、効果が長く続きます。
〇〇には期限があります。
最後に、検索上位にはあまり出てこない「グレーゾーンの扱い」と、その整理の仕方について触れておきます。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
実務では、点数表と解釈通知を読んでも判断に迷うケースが少なくありません。
例えば、「KOHと抗原定性の同日再検査」「同一月内の同部位再検査」「在宅患者での真菌検査算定」などは、診療科や地域によって運用が揺れがちです。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
公式資料だけで割り切れない部分が必ず残ります。
どういうことでしょうか?
こうしたときに有効なのが、「自院の独自ルールを明文化し、継続的にアップデートする」という発想です。
例えば次のようなA4一枚の表を作っておくと便利です。
・KOH+抗原定性:原則として「KOH陰性かつ臨床的に爪白癬が否定できない症例のみ」、1か月に1回まで
・複数部位の真菌鏡検:同日起因菌が明らかに異なる例を除き、原則1回算定
・同月内の同部位再検査:治療変更や再燃時のみ算定、経過観察のみでは原則算定しない
このように文章だけでなく、表形式に落とし込むと、忙しい外来でも直感的に使えます。
現場では、迷いの時間を最小限に減らすことが重要です。
結論はルールの見える化です。
独自ルールを作る際には、(1)診療報酬点数表・解釈、(2)関連学会の指針、(3)検査会社や厚労省通知の資料、(4)信頼できる皮膚科向けサイトや書籍、など最低2~3の情報源を組み合わせると、説得力が増します。 shaho.co(https://www.shaho.co.jp/wp-content/uploads/2022/02/110026_040207.pdf)
さらに、年1回程度はルールの棚卸しをして、点数改定や新検査の登場を反映させることをおすすめします。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points-table/)
新しい検査が出るたびに場当たり的に運用を変えるのではなく、「既存ルールのどこに組み込むか」を意識して更新するとスムーズです。
最初は手間ですが、いったん形にすると毎年の改定がぐっと楽になります。
いいことですね。
在宅や施設診療での皮膚真菌検査算定も、今後重要になってくる領域です。 gemmed.ghc-j(https://gemmed.ghc-j.com/?p=45956)
採取だけを在宅で行い、検査自体は外注会社で行う場合、往診料・在宅患者訪問診療料との組み合わせや、在宅時医学総合管理料との関係など、点数表全体での整合性を考える必要があります。
ここはまだ実例の蓄積が少なく、先行するクリニックの運用を学ぶ価値が大きい分野です。
あなたの施設の在宅方針とも合わせて検討したいところです。
つまり、今から準備する価値があります。
皮膚真菌検査の算定は、「検査自体はシンプルなのに、算定ルールは意外と複雑」という特徴があります。 hifu-labo(https://hifu-labo.com/medical-remuneration-points-table/)
D017の点数と回数制限、白癬菌抗原定性の適応と摘要欄、部位ごとの算定可否、判断料と迅速加算の条件、そして自院ルールの整備。
これらを一度整理しておくと、レセプト査定のストレスが減るだけでなく、説明の質やスタッフ教育の効率も上がります。
今日の外来から、まず一つだけでも運用を見直してみてください。
〇〇に注意すれば大丈夫です。
白癬菌抗原定性の保険適用条件と算定要件の一次資料として、厚生労働省通知とそれを解説した記事が参考になります。
GemMed:抗原定性検査の保険診療での扱いとKOH陰性例の算定条件の解説
D017真菌検査の点数や皮膚科関連保険診療点数の一覧を確認する資料として、皮膚科医向けの点数表まとめサイトが有用です。
ひふラボ:皮膚科関連の保険診療点数まとめ(D017真菌検査を含む)
部位ごとの算定可否や審査機関ごとの考え方に触れた具体的解説として、皮膚科の検査と処置に特化したブログ記事も実務の参考になります。
ひふのクリニック人形町:部位ごとの算定、できる?できない?【皮膚科の検査と処置】