新型インテグラ タイプS を「定価で買うのが当たり前」と思っていると、100万円以上損する可能性があります。
ホンダ インテグラ タイプS は、2023年に北米市場向けに投入された高性能スポーツセダンです。日本国内での正規販売はホンダアクセスが手がけており、2024年時点でのメーカー希望小売価格は約560万円(税込)に設定されています。
グレード構成はシンプルで、タイプS の1グレードのみが展開されています。つまり「上位モデルを選ぶ」という選択肢がなく、買うか買わないかの二択です。これが逆に、装備の取捨選択で悩む手間を省く利点でもあります。
標準装備として6速マニュアルトランスミッション(MT)のみが設定されており、オートマチック仕様は存在しません。MT限定というのは現代の高性能スポーツカーとしては珍しく、これがブランド価値を守る要因にもなっています。
オプションパーツを追加すると、車両本体価格に15〜30万円程度が上乗せされるケースが一般的です。結論は「予算600万円前後が購入の現実的な目安」です。
| 項目 | 金額(目安) |
|---|---|
| メーカー希望小売価格 | 約560万円(税込) |
| 諸費用(登録・保険・税等) | 約30〜40万円 |
| オプション追加 | 約15〜30万円 |
| 支払総額(目安) | 約605〜630万円 |
販売店によっては値引き交渉に応じるケースもありますが、タイプS は供給量が限られているため、値引き幅は新型国産スポーツカーの中でも小さい傾向があります。値引きに期待しすぎないのが原則です。
購入価格だけに目が行きがちですが、維持費の総額も判断基準として欠かせません。インテグラ タイプS の維持費を構成する主な要素は次の通りです。
駐車場代を除いた純粋な維持費(税・保険・車検・燃料)を合算すると、年間約50〜65万円が現実的な水準です。
月換算すると4〜5万円程度の出費になります。これはコンパクトカーの維持費(月1〜2万円)の2〜3倍に相当します。長さで例えると、普通車の車検費用1回分でエコカーなら3年以上維持できる計算です。
意外に見落とされがちなのがタイヤ代です。タイプS は225/40R18サイズの高性能タイヤを装着しており、1本あたり3〜4万円程度。4本交換で12〜16万円が必要になります。スポーツ走行をする頻度が高いほど交換サイクルも早まります。これは覚えておくべき出費です。
新車供給台数が限られているインテグラ タイプS は、中古市場でも高値が続いています。2025年時点の中古車市場では、走行距離1万km以下の個体が480〜530万円前後で取引されるケースが多く報告されています。
新車価格560万円との差が30〜80万円程度しかないため、「中古で安く買えるだろう」という期待は裏切られることがほとんどです。意外ですね。
中古価格が下がりにくい理由は主に3つあります。
一方で注意点もあります。並行輸入品が市場に流通しているケースがあり、その場合は国内ディーラーでのメーカー保証が適用されないことがあります。安さだけで飛びつくと、修理費用が全額自己負担になるリスクがあります。
中古での購入を検討する際は、必ずホンダ正規ディーラーが仕入れた認定中古車か、並行輸入品かを確認することが条件です。
参考として、国内の中古車情報を確認できるサイトも活用してみてください。
Goo-net(グーネット)|インテグラ タイプS 中古車検索に対応した国内最大級の中古車情報サイト
560万円という価格が「高い」か「妥当」かを判断するには、スペックとの比較が必要です。
エンジンは2.0L 直列4気筒VTECターボを搭載し、最高出力は320馬力(236kW)、最大トルクは420N・mを発揮します。これは同価格帯のスポーツカーと比較しても遜色のない数値です。
同クラスの競合車種と比較すると、トヨタGR86(約320万円)よりは高価ですが、こちらは排気量と出力が異なります。欧州スポーツセダンのメルセデス・ベンツ CLA 45 AMG(約880万円)と比べると、価格面での優位性が際立ちます。つまり「性能対価格比では優秀なポジション」です。
特筆すべきはホンダのLSDであるヘリカルLSD(機械式LSD)が標準搭載されている点です。同価格帯で機械式LSDが標準装備されているモデルは少なく、これが走行性能を底上げしています。これは使えそうです。
ホンダ公式サイト|インテグラの最新情報・スペック詳細の確認はこちらから
医療従事者、特に勤務医や開業医の方の場合、インテグラ タイプS の購入を「個人事業の経費」として部分計上できるケースがあります。これは一般のサラリーマンには認められない税制上の優遇です。
開業医として個人事業主登録をしている場合、業務使用分の割合を按分して車両費・ガソリン代・保険料などを経費計上することが可能です。仮に購入額620万円の30%を経費計上できれば、186万円分の経費圧縮になります。
ただし、プライベート利用が主体と税務署に判断された場合は否認されるリスクがあります。業務使用の記録(走行記録・行先・目的)をきちんと残すことが条件です。
ローン購入の場合、金利が低い時期に残価設定ローン(バリューパック)を活用すると、月々の支払いを抑えながら3〜5年後に乗り換えも選択できます。
約3〜4万円の差です。月々の負担を軽くしたい場合は残価設定ローンが有利ですが、残価保証期間終了後に乗り続けるとその後のローンが発生する点は覚えておく必要があります。
購入前に、自身の税務状況をかかりつけの税理士に確認してから動くのが最もスムーズな進め方です。一度確認するだけで数十万円単位の差が生まれることがあります。