あなた、KOH鏡検を同日2回で算定すると返戻で数千円損します
KOH直接鏡検は、白癬やカンジダなど真菌感染症の診断で頻用される検査です。保険点数はおおむね50点前後で設定されており、外来では日常的に算定されます。ここで重要なのは「1部位1回」が基本という点です。
つまり原則は1回です。
例えば足白癬で同一足底から2回採取しても、医学的に同一部位と判断されれば1回しか認められません。これはレセプト審査でよく見られる減点ポイントです。意外ですね。
一方で、頭部と足など明らかに異なる部位であれば、それぞれ算定可能です。部位の独立性が重要です。
部位区別が基本です。
同日に複数回KOHを行うケースは、実臨床では珍しくありません。例えば初回陰性で再採取する場面です。しかし保険上は「同日複数回」は厳しく制限されています。
結論は1回です。
査定の現場では、「診断確定のための再検査」は医学的必要性があっても、同日であれば原則1回にまとめられます。結果として、2回分請求しても1回分に減点されることがあります。痛いですね。
どういう場合なら認められるのでしょうか?
異なる疾患疑い・明確な部位差・別病変などが条件です。
実際の査定例では、以下のようなパターンが多く報告されています。
・足趾間と足底を同一扱いとして減点
・同一日2回実施で1回に査定
・同一病変の再検で減点
これらは月に数件でも積み重なると、年間で数万円規模の損失になります。小さく見えて大きいです。
例えば1件50点(約500円)でも、月20件査定されれば約1万円、年間で12万円です。これは無視できません。
積み重ねが損失です。
査定回避のポイントは、カルテ記載です。部位・目的・再検理由を明確に残すことで、審査側に説明可能になります。
記録が防御になります。
現場ではスピード重視になりがちですが、算定を意識した運用が重要です。特に外来が混雑する皮膚科では、つい「ついで検査」が増えます。
ここが落とし穴です。
例えば複数部位の掻爬をまとめて検鏡した場合、どこまでを1回とするか曖昧になります。この曖昧さが査定対象になります。厳しいところですね。
このリスクへの対策は「部位ごとに分けて記録する」ことです。目的は査定回避です。具体的には電子カルテで部位ごとに検査オーダーを分けて入力する方法が有効です。
分離入力が有効です。
見落とされがちなのが「スタッフ間の認識ズレ」です。医師は別部位と考えていても、事務側が同一扱いで請求してしまうケースです。
意外な盲点です。
このズレにより、本来算定できるものが減点される、あるいは逆に過剰請求として返戻されることがあります。どちらも損失です。
連携が重要です。
このリスクへの対策は「算定ルールの簡易マニュアル化」です。目的は認識統一です。具体的には、部位定義と算定可否を1枚にまとめ、受付・医師・クラークで共有するだけで改善します。
共有が鍵です。
参考:保険診療の算定ルールや検査区分の基本
厚生労働省 保険診療の基本情報
参考:診療報酬点数の具体的な解釈(検査区分の考え方)
社会保険診療報酬支払基金