400回以上の照射で皮膚がん発症率が10%に達します。
参考)尋常性乾癬|大田区大森の大木皮膚科【ナローバンドUVBの安全…
PUVA療法は光感受性を増強するソラレン(メトキサレン)とUVA照射を組み合わせた光化学療法で、複数の難治性皮膚疾患に適応されます。保険適用の対象疾患は尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎、類乾癬、菌状息肉腫(症)、悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹の8疾患です。3割負担で1回約1,000円の治療費で実施できます。
参考)光線治療
治療頻度は外来では週2~3回(1回5~7分)が一般的で、20回を1クールとして実施されます。月に8回程度まで保険診療が認められており、疾患の症状によって治療回数に個人差があります。
円形脱毛症や痒疹、皮膚そう痒症などは有効性が報告されていますが、現時点では保険適応外となっています。外用PUVA、内服PUVA、PUVA-bath法の3つの治療法があり、施設によって実施可能な方法が異なるため事前確認が必要です。
参考)PUVA療法について : 小林皮膚科クリニック 院長ブログ
皮膚悪性腫瘍の合併または既往歴のある患者には、皮膚癌が増悪または再発するおそれがあるため絶対禁忌です。高発癌リスクのある患者(色素性乾皮症、ヒ素内服歴、放射線治療後など)も同様に治療対象から除外されます。
参考)https://www.carenet.com/drugs/materials/pdf/400059_2699701Q1023_1_13.pdf
顕著な光線過敏のある患者、全身性エリテマトーデスなど日光で悪化する膠原病患者も治療対象外となります。10歳未満の小児は相対的禁忌ですが、ターゲット型光線療法は例外となります。
PUVA療法を受けた乾癬患者では非黒色腫皮膚がんの発症リスクが1.55倍に上昇することが報告されています。名古屋市立大学の研究では、400回以上(総照射量1,000J/cm²以上)の照射で基底細胞腫、日光角化症、ボーエン病などが約10%の症例で生じたとされています。
PUVA療法が400回または総照射量1,000J/cm²を超えないときの発癌リスクは極めて少ないため、これが治療回数の重要な目安となります。治療は一生涯で限られた回数しかできない制約があります。
参考)https://cir.nii.ac.jp/crid/1573387451762177664
ナローバンドUVB療法では400回までは安全とされており、PUVA療法と比較して発癌性のリスクが低いとされています。治療が数百回に及ぶ長期治療では皮膚がんリスクの厳重な管理が必須です。
参考)http://allergy.gr.jp/archives/454
ソラレン内服による副作用として吐き気と日光に対する極度の過敏症がしばしば生じます。ソラレンは眼の水晶体に移行するため、PUVA療法後は最低12時間はUVカットのサングラスの着用が必須です。
治療当日は遮光が必要で、翌日も日光にできるだけ当たらないよう患者への指導が重要です。特にPUVA療法では、ソラレンを塗った場所に日光が当たるとやけどを起こすため厳重な遮光管理が求められます。
参考)https://pmdta.jp/info-pt.php
ナローバンドUVB療法は311±2nmの狭い波長範囲を利用し、ソラレンが不要で紫外線の害を最小限に抑えられます。PUVA療法と比較して簡便で安全性が高く、外用治療で反応の乏しい乾癬、掌蹠膿疱症、尋常性白斑に良い適応となります。
参考)光線治療
エキシマライト(308nm波長)は照射率が高いため、多数回の照射を避け長期的副作用の発生に厳重な注意が必要です。円形脱毛症や尋常性白斑ではナローバンドではなく主にエキシマライトが使用されます。
参考)https://www.suzukaitoclinic.com/departments/09197/
UVA1療法は特殊な治療法として一部の施設で実施されており、アトピー性皮膚炎などに有効性が報告されています。これらの光線療法は副作用とその対処法を十分に熟知した皮膚科医によって慎重に行われるべきです。
PUVA療法のアトピー性皮膚炎に対する効果は、Ⅰ型アレルギーおよびⅣ型アレルギー抑制作用によるものです。T細胞の減少やサイトカイン産生抑制、細胞接着因子発現の抑制などが主な作用機序となります。
参考)PUVA療法
この治療効果はアポトーシスの誘導に起因していると考えられており、増殖しているリンパ球を抑制する働きもあります。免疫反応や細胞増殖を抑える効果が期待できるため、難治性皮膚疾患の治療に用いられます。
参考)https://masaki-skin-clinic.jp/uvtherapy.html
1970年代に始まったPUVA療法は全世界で広く用いられてきましたが、種々の副作用の可能性があるため、患者への十分な説明と納得の上での治療実施が必要です。効果判定は10回を目安に行い、改善がなければ紫外線治療を終了する判断も重要です。
参考)PUVA療法について : 小林皮膚科クリニック 院長ブログ
紫外線照射中は防御用の眼鏡を着用し、目を閉じることが必須です。基本的に顔と眼には照射せず、照射時には紫外線を遮断するサングラスを着用させます。
参考)http://allergy.gr.jp/archives/454
治療開始前には医師による詳しい問診と診察を行い、安全に治療が受けられるかを確認する必要があります。光過敏性がある薬剤服用中の患者(一部の湿布薬、抗生物質など)、白内障患者、重篤な肝・腎障害患者、ソラレン過敏症患者は相対的禁忌となります。
参考)ナローバンドUVB療法(全身型、部分型) - 板橋区成増駅前…
長期的な副作用として皮膚の老化(シワ、シミ)が生じるため、患者には事前に十分な説明が必要です。ステロイド剤などによる外用治療を補助する位置付けで、それらで十分に改善されない患者や副作用が起きている患者に検討されます。