キレイに見える小学生の肌が、実は大人より3倍乾燥しているのを知っていますか。
ファンケルが2023年9〜11月に実施した大規模調査(対象:3〜12歳の子ども75名)によると、8〜12歳のいわゆる「プレ思春期」の子どもの肌の角層水分量は、成人の約3分の1しかないことが判明しています。さらに皮脂量は成人の約5分の1。つまり水分も油分も不足した、非常にアンバランスな状態です。
「子どもの肌はみずみずしいはず」という認識が一般的ですが、実際はそうではありません。これは意外です。
ファンケルが2025年5月に小学生1,032名とその保護者を対象に行った調査では、保護者の約7割が「小学生の肌は大人より水分量が多い」と誤認していたことも明らかになっています。正確な情報が届いていないということですね。
医療従事者として患者さんの保護者に伝える際、この「3分の1」という数字は非常にインパクトがあります。たとえると、大人が1リットルの水を持っているとすれば、小学生の肌は約330mlしか持っていない計算です。乾燥を訴える小学生患者が多いのは、こうした生理的背景があるからです。
バリア機能も未熟であるため、外からの紫外線・ほこり・花粉といった刺激を受けやすく、それが炎症やアトピーの悪化につながるリスクも高まります。乾燥とバリア機能低下の両方に対処できるアイテムを選ぶことが条件です。
参考:ファンケルによる小学生の肌に関する実態調査(2025年)と肌の研究データ
小学生の2人に1人が肌トラブルを経験|株式会社ファンケル調査報告
小学生のスキンケアに、なぜオールインワンが推奨されるのでしょうか。大きく3つの理由があります。
第一に、継続しやすさです。化粧水・美容液・乳液・クリームを順番に使うステップケアは、大人でも面倒に感じる場面があります。まして小学生にとっては、毎日のルーティンとして定着させることが最優先です。1本で完結するオールインワンなら、洗顔後にワンステップで終わるため、習慣化のハードルが格段に下がります。
第二に、成分の適切な管理がしやすいことです。複数アイテムを使う場合は、それぞれに含まれる成分が重複したり、子どもの肌に不要な高機能成分(レチノール、AHAなど)が紛れ込むリスクがあります。オールインワン1本であれば、親が成分表示を1回確認するだけで済みます。
第三に、過剰ケアを防げることです。皮膚科専門医の川崎加織先生も指摘するように、小学生の肌は「少ないステップ・やりすぎない保湿」が原則です。つまりシンプルが基本です。過剰にアイテムを重ねると、かえってニキビや肌荒れの引き金になることがあります。
一方で「オールインワンは保湿力が弱い」という声もあります。それで大丈夫でしょうか。確かに大人の乾燥肌では物足りないケースもありますが、まだ皮脂腺の活動が穏やかな小学生低〜中学年には、セラミドやヘパリン類似物質を配合したオールインワンで十分な保湿効果が得られます。高学年で皮脂が増えてきた段階でもノンコメドジェニック処方を選べば問題ありません。
医療従事者が患者さん・保護者に薦めるうえで、製品の成分をある程度把握しておくことは欠かせません。ここでは具体的な成分の視点から解説します。
まず確認すべき保湿成分は、「ヒト型セラミド」と「ヘパリン類似物質」の2つです。セラミドは角質層の細胞間脂質を補い、バリア機能そのものを整えます。皮膚科でよく処方されるヒルドイド(一般名:ヘパリン類似物質)と同じ成分をOTC製品でも摂取できます。これは使えそうです。
次に確認したいのが「ノンコメドジェニックテスト済み」の表記です。皮脂分泌が増え始めた高学年には、毛穴を詰まらせない処方かどうかが重要になります。炎症を抑える「グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)」が配合されていれば、ニキビ予防の面でも効果が期待できます。
避けたい成分は以下の通りです。
| 成分名 | なぜ避けるべきか |
|---|---|
| エタノール(高濃度アルコール) | 肌の水分を奪い、乾燥を悪化させる |
| 合成香料・着色料 | バリア機能が未熟な肌へのアレルギーリスク |
| レチノール・AHA(グリコール酸等) | 小学生の肌には刺激が強すぎる |
| ラウリル硫酸Na(強洗浄成分) | 洗顔料に多く含まれ、角質を傷めやすい |
皮膚科専門医・大塚篤司先生(Yahoo!ニュース、2026年1月)も「香料や防腐剤を含まない無香料・防腐剤無添加が小学生への推奨基準になる」とコメントしています。無香料・無着色が条件です。
また、2025年5月のファンケル調査では、肌トラブルを経験している小学生の実に6割以上が「大人用スキンケアを兼用している」という実態も明らかになっています。子ども専用処方、または無刺激設計の製品を選ぶ理由はここにあります。
参考:薬剤師が解説するヘパリン類似物質配合オールインワンの選び方
ここでは実際に医療従事者が患者家族に紹介しやすい代表的なオールインワンを比較します。製品ごとの特性を把握することで、患者さんの肌トラブルの状態に合わせた提案が可能になります。
| 製品名 | 主な保湿成分 | 区分 | ノンコメド | 対象目安 | 価格(量) |
|---|---|---|---|---|---|
| FANCLクリアアップ ジェルミルク | ヒト型セラミド | 医薬部外品 | ✅ テスト済 | 小学生専用 | 1,320円(70ml) |
| アトピアD オールインワン | ヘパリン類似物質 | 医薬部外品 | 記載なし | 年齢制限なし | 2,530円(100g) |
| こどもねすの オールインワン | プロパンジオール | 化粧品 | 記載なし | 新生児〜 | 1,980円(250g) |
| 無印良品 薬用クリアケアオールインワンジェル | グリチルリチン酸2K | 医薬部外品 | ✅ テスト済 | ニキビ肌全般 | 2,290円(200g) |
| ナチュリエ ハトムギジェル | ハトムギエキス | 化粧品 | ✅ テスト済 | 乾燥・コスパ重視 | 990円(180g) |
乾燥が主訴であればFANCLまたはアトピアD、ニキビが中心であれば無印良品やナチュリエ、とにかく低刺激優先ならこどもねすの、という分類が使いやすいです。これは使えそうです。
特に「アトピアD」に含まれるヘパリン類似物質は、保険診療でヒルドイドを処方している医師には馴染み深い成分です。乾燥が強い子や、アトピー素因がある子への提案として患者家族から支持を集めています。皮膚科の処方に類似した成分が市販で使えるということですね。
保護者が市販品を探している場合、「ドラッグストアでも購入できるか」という実用性は重要な選択軸です。上記の製品はドラッグストア・楽天市場などで入手しやすいものを選んでいます。1品ずつ在庫確認をしてから案内すると、より丁寧なサポートになります。
スキンケア製品を選ぶだけでは不十分です。小学生が自分でケアを続けられるかどうかが、長期的な肌の健康に直結します。この点は検索上位にはあまり書かれていない、医療従事者ならではの視点です。
ファンケルの2025年調査では「小学生がスキンケアをしていない最大の理由は、正しい情報が保護者に届いていないこと」と分析されています。つまり情報の不足が最大の課題です。医療従事者が保護者に向けてわかりやすく伝えることが、子どもの肌トラブル予防の最初の一歩になります。
習慣化のポイントは3つです。
ニキビは精神的な影響も大きく、塩野義製薬・ガルデルマ社の大規模調査(中高生・母親約2,000名対象)では、ニキビにより「自信が持てない」と感じている子どもが35.2%に上る一方、母親の認識は14.6%にとどまり、2倍以上のギャップがあることが示されています。早期ケアは肌だけでなくメンタルヘルスの観点からも重要です。
診察の中で「お子さんのスキンケアはしていますか?」と一言確認するだけでも、保護者の意識に変化を生み出すことができます。小学生の肌ケアにおける医療従事者の役割は、思った以上に大きいということです。
参考:皮膚科専門医による思春期の肌トラブルと正しいケアの解説
思春期(10歳〜)の皮膚疾患とケア|れいこ皮膚科クリニック
参考:毎日新聞による小学生の肌と水分量に関する記事
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