褥瘡の治療で「テープを1枚2枚で請求している」とレセプト返戻になることがあなたの薬局でも起きています。
褥瘡テープとは、創傷被覆材(ドレッシング材)のことを指し、傷が治りやすい「湿潤環境」を保つために使用する特定保険医療材料です 。近年は高機能な製品が増えており、褥瘡治療においては必須アイテムと位置づけられています 。これは単純な絆創膏や固定テープとは異なる、治療目的の医療材料である点を押さえておくことが前提です。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
創傷被覆材の使用区分は大きく3つに分類されています 。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
- 真皮に至る創傷用:表皮損傷が真皮を超えない創傷に使用可
- 皮下組織に至る創傷用:損傷が皮下組織までの創傷に使用可
- 筋・骨に至る創傷用:筋・骨に至る深い創傷に使用可
薬局で院外処方せんにより保険請求できるのは、このうち「皮下組織に至る創傷用」に分類される製品に限られます 。つまり、すべての褥瘡被覆材が薬局請求できるわけではないのです。 smith-nephew(https://www.smith-nephew.com/ja-jp/japan/wound/zaitaku/healthcarefee/hoken1)
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条件は明確です。この2点が揃わなければ、保険請求は認められません 。 smith-nephew(https://www.smith-nephew.com/ja-jp/japan/wound/zaitaku/healthcarefee/hoken1)
1. 皮下組織に至る褥瘡(DESIGN-R® D3・D4・D5)を有する患者
2. 医師がいずれかの在宅療養指導管理料(C100〜C121)を算定している患者
DESIGN-R®とは、日本褥瘡学会が開発した褥瘡状態判定スケールです 。Depth(深さ)・Exudate(滲出液)・Size(大きさ)・Inflammation(炎症/感染)・Granulation(肉芽組織)・Necrotic tissue(壊死組織)・Pocket(ポケット)の7項目の頭文字を取ったものです。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
深さ(D)の分類でD3・D4・D5に該当する創傷が対象です。これは文字通り「皮膚の皮下組織以深まで達している」状態を意味します。
在宅療養指導管理料については、C002在宅時医学総合管理料やC109在宅寝たきり患者処置指導管理料など複数の算定コードが対象になります 。処方箋を受け付けた際に、これらの算定があるか確認できる体制を整えておくことが理想です。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
条件を満たさない患者への保険請求は返戻・過誤のリスクがあります。これは必須の確認事項です。
薬局での院外処方ドレッシング材の保険請求条件と注意点(アウトドア薬局)
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ここが最も現場でミスが起きやすい箇所です。
褥瘡テープ(創傷被覆材)の保険請求は、枚数ではなく面積(㎠)で入力するのが原則です 。例えばデュオアクティブ®CGFの10cm×10cmを2枚処方された場合、レセコンには「2枚」ではなく「200㎠」と入力します。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
さらにもう一点注意が必要です。面積はパッド(吸収体)部分のみが算定対象で、周囲の粘着テープ部分は含めません 。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
たとえばハイドロサイト®ADプラスの12.5cm×12.5cm規格は全体面積156.25㎠ですが、保険算定面積は100㎠です 。粘着部分を除いたパッド部分のみが対象になるからです。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
具体的な算定面積は、添付文書の【形状及び構造】欄に「保険算定面積(㎠)」として明記されています 。まずそこを確認する、という手順を習慣化しましょう。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
レセコンの入力単位設定については、各社メーカーへの問い合わせで対応可能です。初回請求前に必ず確認しておくことが大切です。
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| 種類 | 特徴 | 代表商品 |
|---|---|---|
| ハイドロコロイド | 滲出液が少〜中等量の創に適用。自己融解性壊死組織の除去を促進 | デュオアクティブ®CGF、テガダームハイドロコロイド |
| ポリウレタンフィルム | 浸出液が少ない創・上皮形成期に適用。防水性あり | テガダーム、IV3000 |
| ポリウレタンフォーム | 滲出液が中〜多量の創に適用。クッション性あり | ハイドロサイト®ADプラス |
| アルギン酸塩 | 浸出液が多い創・止血作用あり。肉芽形成期に使用 | ソーブサン®、カルトスタット® |
| ハイドロファイバー | 高吸収力。感染リスクのある創にも対応可 | アクアセル®Ag |
商品選定で特に重要なのが、同一商品シリーズ内での保険算定可否の違いです 。デュオアクティブ®はCGFが保険算定対象ですが、ET(薄型)は対象外となります。商品名だけで判断せず、適応区分を確認する習慣が求められます。 pharmacyoutdoor(https://pharmacyoutdoor.com/dressing/)
市販(OTC)で購入できる創傷被覆材もあります。エアウォールふ・わ・り(スキニックス)やニチバンのハイコロール(ハイドロコロイドテープ)などは一般薬局でも入手可能です 。ただしこれらは保険適用外であり、在宅患者への保険請求とは別に扱われることを押さえておきましょう。 skinix(https://www.skinix.jp/products/airwallfuwari/)
皮膚欠損用創傷被覆材の償還価格と保険請求条件(スミス・アンド・ネフュー)
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多くの解説記事では触れられていない視点があります。それは「処方箋の内容だけでは保険算定可否を完全に判断できないケースがある」という現実です。
在宅療養指導管理料の算定有無は、処方箋の記載だけでは確認できないことがほとんどです。医師・ケアマネジャー・訪問看護師との情報共有体制を構築しておくことが、レセプト返戻を防ぐうえで実質的な対策になります。
たとえば、処方元の在宅医クリニックと月1回の定期連絡を取り合い、算定状況の変更があった場合に通知してもらう仕組みを設けると、算定条件の見落としが大幅に減ります。これは数件の返戻を防ぐだけで、薬局側の事務作業コストを数時間削減することにつながります。
また、DESIGN-R®による深さ評価(D3以上かどうか)を薬局が把握するためには、処方元からのケースサマリーや訪問看護指示書のコピーを共有してもらう運用が有効です。実際にこうした連携を仕組み化している薬局では、返戻率が低い傾向があると現場から報告されています。
在宅医療に関わる薬剤師・薬局スタッフにとって、チーム医療への積極的な参加は業務品質の向上と直結します。まず処方元の医師・訪問看護ステーションへの一本連絡から始めましょう。
創傷被覆材の保険請求条件と方法(m3.com薬剤師向け解説)
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