顔シェービングをしている女性の約9割が自分の方法に「自信がない」と答えています。
総合刃物メーカー・貝印株式会社が15〜24歳の女性500名を対象に行った調査(2019年11月実施)では、顔のうぶ毛ケアをしている女性は59.8%に上ることがわかりました。そのうち90%以上が2週間に1回以上のペースでケアを行っています。
ここで問題になるのが「やりすぎ」のリスクです。肌のターンオーバー周期は理想的な状態で約28日とされており、専門家が推奨するシェービング頻度は月1回が基本です。しかし調査結果では、多くの女性が2週間ごとにシェービングを行っており、肌に必要以上の負担をかけている傾向が浮かび上がっています。
さらに同調査で、顔剃りの習得方法を尋ねたところ「自己流」と答えた人が77.9%という圧倒的多数でした。重要なのはその先で、「自分の顔剃り方法に自信がありますか?」という質問に対し、89.3%が「自信はない」と回答しています。つまり、約9割の女性が正しい方法かどうかわからないまま毎月顔を剃っているという実態があります。
肌のターンオーバーが乱れる原因は複数ありますが、頻度が多すぎるシェービングや誤った手順は角質バリアを過剰に傷つけ、乾燥・炎症・ニキビのリスクを高めます。正しい知識を持つことが、肌を守る最初のステップです。
参考:顔のうぶ毛ケアをしている女性の実態に関する調査データ(貝印株式会社)
【貝印公式】「顔のうぶ毛に関する調査」プレスリリース|顔剃り方法・自信なしの割合データ
顔シェービングは「産毛を剃る」だけの行為ではありません。皮膚科医・山﨑まいこ先生(まいこホリスティックスキンクリニック院長)や赤須玲子先生(赤須医院)をはじめとする複数の皮膚科専門医が、正しいシェービングの美肌効果を医学的に支持しています。
医師が推奨する主なメリットは次の5点です。
| 効果 | 仕組み |
|------|--------|
| ① 肌トーンアップ | 古い角質・メラニン含有角質の除去で光の反射が均一になる |
| ② ニキビ予防 | 雑菌・ホコリを付着させる産毛の除去で毛穴を清潔に保つ |
| ③ 化粧ノリ改善 | うぶ毛の凹凸がなくなりファンデが肌に密着、長持ちしやすい |
| ④ スキンケア浸透率向上 | 余分な角質層がなくなり化粧水・美容液の浸透率が4〜5倍に上がるとも |
| ⑤ シミ予防 | 角質に滞留するメラニンの慢性蓄積を防ぎ、シミの原因を定期的にリセット |
特に④のスキンケア浸透率の向上は、毎日のケアコストに直結します。これまで1本使いきっていた化粧水や美容液が、シェービング後の肌ではより少量で同じ効果を発揮するようになる可能性があります。いいことですね。
また、シック・ジャパンの調査(2022年・20〜40代女性1,000名)では、過去1年以内に顔の産毛ケアを行った女性が9割以上という結果も出ており、顔シェービングはすでに多くの女性にとって日常的なケアになっています。
参考:シック・ジャパン皮膚科医監修の顔シェービング解説記事
【シック・ジャパン】皮膚科医・山﨑まいこ先生監修|お顔そりのメリットと正しい方法
老舗理容サロン「銀座マツナガ」取締役・浅野茂喜氏によると、セルフシェービングで多くの人が誤っているのは「タイミング」「角度」「頻度」の3点です。正しい手順を守ることで肌ダメージを最小化できます。
🌿 シェービング前の準備
- 洗顔で汚れをしっかり落とす
- 入浴後・お風呂上がりが理想のタイミング(皮膚がふやけて余分な角質だけ取りやすい状態になる)
- シェービング剤(ジェル・フォーム・乳液など)を必ず使用する
- 肌が乾燥しているときは傷つきやすいので特に注意
✂️ シェービング中の正しい操作
- カミソリは鉛筆を持つようにして利き手で軽く握る
- 刃の角度は肌に対して平行に近い角度(約45度を目安)に保つ
- 剃る方向は「毛流れに沿って上から下へ」が基本
- 逆剃りは肌への負担が大きいため、最初から行わないこと
- もう一方の手で肌を軽く引っ張り(張り手テクニック)うぶ毛を立たせると剃りやすい
- 同じ箇所を何度も重ね剃りしない(1回で完了させることが原則)
💧 シェービング後のケア
- すぐに化粧水・美容液で保湿を行う(角質が除去された直後は乾燥しやすい状態)
- バームなど油分を含むこってりしたテクスチャーの保湿剤でフタをするとバリア機能が回復しやすい
- 当日の紫外線対策を忘れずに(バリアが一時的に薄くなっているため)
これが基本です。シェービング直後の肌はデリケートですが、適切に保湿すれば翌日には肌のしっとり感を実感しやすい状態になります。
参考:貝印公式による女性の顔剃り正しいやり方解説
【貝印公式】正しい顔の産毛の剃り方|顔用カミソリの使い方・角度・方向の解説
顔シェービングには確かなメリットがある一方、誤った頻度や方法で続けると肌トラブルを引き起こすリスクがあります。これは知っておくべきデメリットです。
最も注意すべきは「やりすぎ」です。角質は肌の潤いを守る重要なバリアであり、過剰に除去すると肌の防御機能そのものが低下します。肌のターンオーバー周期である約28日に合わせて月1回が推奨頻度です。2週間ごとにシェービングを行っている人が90%以上いる現実は、多くの人が必要以上にバリアを削り取っているということを意味します。厳しいところですね。
次に気をつけたいのが金属アレルギーです。カミソリには金属が使われているため、金属アレルギーを持つ人は接触性皮膚炎を起こすリスクがあります。不安がある場合は皮膚科で相談してから始めることが安全です。
また、よくある誤解として「顔を剃ると毛が濃くなる」という認識があります。これは医学的に根拠がありません。カミソリで産毛を剃ると毛の断面が平たくなるため、視覚的に太く見えることはありますが、毛根に変化が起きるわけではなく実際に毛が濃くなるわけではないのです。
さらに、ニキビや肌荒れがある状態でシェービングを行うことも禁物です。炎症が悪化するリスクが高いため、肌の状態が落ち着いてから行うことが原則です。
| NGポイント | 理由 |
|---|---|
| 2週間以内の頻繁なシェービング | 角質バリアを過剰に削り乾燥・炎症リスクが上がる |
| シェービング剤なしで行う | 摩擦が大きくなり肌を傷つけやすい |
| ニキビ・炎症部位への施術 | 炎症悪化・感染拡大のリスク |
| 逆剃りを最初から行う | 毛穴への刺激・肌荒れの原因になる |
| 同じ場所を何度も重ね剃り | 表皮への物理的ダメージが積み重なる |
参考:シェービングのデメリットと注意点を専門家が解説
【ヘアポートアクシス】27年のキャリアを持つ理容師が答えるお顔そりのメリット・デメリット
医療従事者は患者さんの肌状態や皮膚バリア機能について専門的な知識を持っています。その知識をセルフケアへ応用することで、一般の人よりも顔シェービングの効果を最大化しやすい立場にあります。
着目したいのは、シェービングが「外用薬やスキンケア成分の吸収効率を高める」という点です。医療の現場では経皮吸収を意識した治療が行われることがあります。顔シェービングにより余分な角質層を定期的に取り除くことは、その概念をスキンケアに応用したものと言えます。ただし過剰な角質除去はバリア機能を低下させる点は、医療的な観点からも同様に注意が必要です。
また、長時間のマスク着用が慢性化した近年の医療環境では、頬やあご周辺にニキビや肌荒れを抱える医療従事者も増えています。マスク内の蒸れ・摩擦・雑菌の増加という環境下でシェービングを行う場合は、施術後のバリアケアがより重要になります。肌が薄くなった状態でマスクによる摩擦を受け続けるとダメージが大きくなるため、シェービング当日は可能であれば保湿をしっかり行ってからマスクを着用することが有効です。
さらに、理容師資格・医師資格のみがカミソリによるシェービングを施術として行える法律(理容師法・美容師法)がある点も、医療従事者として把握しておきたい知識です。美容室ではカミソリを使った顔そりを法律上行うことができません。これが条件です。
加齢によってターンオーバー周期は30代で45〜50日、40代では55〜65日程度まで延長するとも言われています。つまり年齢を重ねるほど古い角質が蓄積しやすくなり、くすみ・ごわつき・化粧崩れが増える傾向があります。月1回のシェービングはこの加齢による変化への対応策として、費用をかけずに実践できるエイジングケア習慣の1つです。これは使えそうです。
美容皮膚科医が推奨するシェービング実践解説
【フィニ シェービングサロン】皮膚科医の推奨コメント|シェービングと肌への医学的見解
参考:年齢別ターンオーバー周期と角質ケアの重要性
【フォセット】ターンオーバーと顔シェービングの関係性|年代別の肌変化と対応策

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